普及啓発

粒子線がん治療等に関する施設研究会

HOME > 普及啓発 > 粒子線がん治療等に関する施設研究会

粒子線(重粒子線・陽子線)がん治療は、高精度な治療技術に求められる所要の機器やシステムをはじめ、施設全体の設計、機器配置、建設、および遮蔽等さまざまな関連分野において、研究開発および技術的対応、規格基準の整備など、適確に対応していくことが求められております。さらにこれらは、実際の医療の臨床現場での治療技術とのインターフェイスが重視され、システムとしての調和や品質管理も重要となっております。
 「粒子線がん治療等に関する施設研究会」は、粒子線治療施設建設の視点から、 先行施設の実地調査を行うとともに、実際に治療に携わっている専門家から講義を受け、現状を把握した上で、普及に係る課題・対策の分析・ 検討に資するとともに、関係組織相互の情報の共有化をはかり、専門知識を有する人材育成をはじめ関連産業の育成・発展に寄与することを目的に実施しております。
 研究会会員は、設計、建設、装置製造、情報処理、保険等幅広い関連分野の技術者、研究者および実務者で構成され、国内外における粒子線がん治療等に関する医療情報、研究・技術開発動向、ならびに関連法令や技術基準の動向などの現状および将来見通しや課題・対策などに関して、講演および関連施設の見学および意見交換を行っております。

【 主査】

河内清光 公益財団法人 医用原子力技術研究振興財団 フェロー



【最新の活動報告】 会員登録についてはこちらをご確認下さい

「平成28年度粒子線がん治療等に関する施設研究会」第3回研究会

 「平成28年度第3回施設研究会」は、平成29年2月8日(水)フクラシア東京ステーション(東京都千代田区)にて講演会として開催し、建設、設計、装置メーカー等から27名の参加がありました。


 当日は、はじめに当研究会の河内清光主査から挨拶があった後、国立研究開発法人 量子技術研究開発機構 放射線医学総合研究所 所長 野田耕司氏より「世界の重粒子線施設の現状」について、また、株式会社日建設計 設計部 設計長 冨田彰次氏より「日建設計における重粒子線がん治療施設設計の歩み」について講義がありました。 


 「世界の重粒子線施設の現状」では、まず初めに重粒子線がん治療の研究の歴史について説明がありました。粒子線がん治療は、1940年代ロバート・ウィルソン(米)による提案に始まり、1970年代カリフォルニア大学で世界初の臨床試験が行われました。わが国では放射線医学総合研究所HIMACで炭素線を用いた臨床試験が1994年に開始されて以降、2001年兵庫県立粒子線医療センターに低エネルギー版建設、2010年群馬大学は普及型実証機で治療開始、2011年放医研は新治療研究棟で次世代型治療を開始、2013年Saga-HIMATにて治療開始、2015年放医研では3Dスキャニング呼吸同期照射を開始、回転ガントリーコミッショニング開始と、施設の新設と機器・装置および技術開発、高度化が進んできました。


 現在世界の重粒子線施設は、稼働しているところが10施設、建設中が5施設、計画中が13施設あり、10年前に比べると圧倒的に増加しています。それぞれの施設の特徴は以下のとおりです。

(1)重粒子線

●放射線医学総合研究所(千葉県) 新治療棟では2011年5月より運用を始め、臨床研究以外の治療はほとんどここで行われています。スキャニング治療計画システムにハイブリッド照射機能を導入することにより、線量集中性の向上、照射時間の短縮化、フラグメント粒子の減少とRBEの向上、コミッショニング期間の短縮といった効果が得られています。また、陽子線への応用も期待されています。

●群馬大学(群馬県) 普及型実証機が稼働中です。

●九州国際重粒子線がん治療センター(佐賀県):現在3室目となる治療室(3次元スキャニング方式)を建設中で、群馬大学と同じ加速器が設置されています。

●神奈川県立がんセンター(神奈川県):群馬大学と同じ加速器が使用されていますが、より高いエネルギーまでスキャニング法により運用され、4室6ポートで2015年12月より治療が開始されています。

●兵庫県立がんセンター(兵庫県):陽子線と炭素線を切り替えて治療を行う事が可能で、患者さんごとに線量分布の良い方を選んでいます。当初は頭頚部では圧倒的に陽子線が多かったのが、5年ほど経つとその99%、肺では約3/4、肝臓では約1/2が炭素線で治療が行われています。

●IMP(近代物理研究所)(中国 蘭州)

入射器にサイクロトロンを使っていることが特徴で、ビーム冷却スタッキングという特殊な方法でシンクロトロンと組み合わせています。また、追加で甘粛省に2施設を作っており、蘭州市黄河の畔に建設した施設の治療室は水平、 水平 + 垂直、垂直、 45度 の4室5ポートで治療が行われています。もう一つは武威に建設中の施設で既にコミッショニングに入っています。

●Heidelberg Ion-Beam Therapy Center(HIT)(ドイツ ハイデルベルク)

97年からGSIの研究をもとに行われていて、以前はガントリーを回転させず、垂直と水平の2方向の照射が行われていましたが、現在はガントリーを使って色々な角度からの照射にチャレンジしています。

●Shanghai Proton and Heavy Ion Center (SPHIC)(中国 上海)

独ハイデルベルクの装置をもとにシーメンスが納入したものです。陽子線と炭素線の両方で運用されています。

●Marburger Ionenstrahl-Therapiezentrum(MIT)(ドイツ マールブルク)

かつてシーメンスが納入したものの一度契約破棄となり、やめることになりましたが、HITカンパニーが違約金をベースに動かし、治療が始まっています。

●CNAO(イタリア パビア) 

水平3門、垂直1門で照射しています。イオン源入射器のビームが日本に比べ出ないことで呼吸同期スキャニングに時間がかかるため、日本の技術協力が求められています。

●SC Cyclotron based C-Facility(ノルマンディー) 

Superdonducting isochronous cyclotron重イオンのサイクロトロンでIBAとロシアのJINRで組んでアーケードプロジェクトとして計画しています。設計が進まず、実現は先になると思われます。

講師 野田耕司 氏
国立研究開発法人
量子科学技術研究開発機構
放射線医学総合研究所 所長
 講師 冨田彰次 氏
株式会社日建設計
設計部門 設計部 設計長

(2)陽子線

 世界の陽子線の市場は、システム、照射室ともにIBAが大きなシェア(47%)を占めています。第2位Varian、第3位が日立製作所となっており、住友重機械工業、三菱電機等が続いています。最近ではMevionが超伝導シンクロサイクロトロンをガントリーに組み込んだ装置のシェアが大きくなっています。

●Loma Linda University Medical Center(米)  1990年フェルミ研究所がガントリーをはじめて使った小型の治療装置で開設しました。現在月~土7-23時までの16時間/日稼動し、1000名/年の治療を行っています。

●国立がん研究センター東病院(千葉県)  基本はIBAのサイクロトロンですが、住友重機械工業が技術的課題の解決に時間をかけて取り組んで克服しました。最近では、住友重機械工業が自前のコークスクリューのガントリーでサイクロトロンを開発し実績を積みシェアを伸ばしてきています。

●PROScan at PSI(スイス)  超伝導サイクロトロンの草分けであるミシガンUniv. 関係者がスピンアウトして作った会社を、Varianが買って供給しています。

●RT Center in Russia(ロシア)  ロシアの最初の陽子線治療センターです。IBAのサイクロトロン(2ガントリー、2固定ポート4室)でJINRと提携しています。予定どおり進んでいればもう完成しているはずです。

●Proton RT Facility by MELCO(静岡がんセンター、南東北、メディポリスの各施設) 三菱電機の非常に小型の陽子線シンクロトロンです。これは、サイクロトロンに比べビーム強度が小さいので、出来るだけためられるようウィークフォーカシングで工夫されています。最近では岡山の津山病院へも納入しました。

●Proton RT Facility by Hitachi(筑波大、MDACC、名古屋大、北海道大の各施設)  日立製作所製のシンクロトロンです。もともと若狭湾エネルギー研究センターへ入れたのが最初です。最近は筑波大学やMDACCより、もう一回り小型化したものを北海道大学へ納入しています。ウィークフォーカシングに近いことをやっており、ガントリーの小型化も実現しています。


 放医研は、他の研究機関とともに再編統合され、新たに量子科学技術研究開発機構(QST)として、平成28年4月1日に発足しました。QSTは、未来戦略として、「がん死ゼロ」健康長寿社会を掲げています。マルチイオン照射(RBEの制御)および第五世代量子線がん治療装置(レーザー入射器、超伝導電磁石などでバレーボールコートサイズ10m×20mに入る大きさ)の超小型化した次世代重粒子線治療(量子メス)を開発し、分子標的治療、標的アイソトープ治療、あるいは免疫制御治療併用を組み合わせることによって1回照射を可能とし、働きながらの治療、治療費抑制などを実現し社会貢献することを目指しています。


  「日建設計における重粒子線がん治療施設設計の歩み」では、今までに設計してきた重粒子線施設の紹介、設計者のこだわりや建築計画等、また、建設中の大阪重粒子センターの現状について説明がありました。

 日建設計における重粒子線がん治療施設設計は、30年前に放射線医学総合研究所のHIMACを設計したことから始まり、以来国内の重粒子線7施設のうち5施設の設計に携わってきました。

●放射線医学総合研究所(HIMAC)千葉県千葉市

 床面積21,607㎡ RC造 地下3階 地上2階 工期1988/11 - 1993/7 世界発の重粒子線のがん治療施設です。高エネルギーの放射線を遮蔽するため、治療室を含め、縦65m横112m深さ20mの施設の大部分を地下化したのが特徴で地上部分には玄関ホールとつながった中庭を設けて開放的な雰囲気を作り出しました。東側は公園に隣接しているため壁面を分割して雁行させ、威圧感を無くしています。

●兵庫県立粒子線医療センター 兵庫県たつの市

 延べ床面積11,831㎡ RC造 地下1階 地上4階 工期1997/9 - 1999/7 地方自治体が建設した日本で最初の粒子線施設で病院を併設しています。50床の病室の 配置は、平屋として検査や治療のための患者動線を全て1階にまとめる配慮をしました。山の中を切り開いた土地にあり、建物の外装や内装は周辺環境に調和させるよう温かみのあるタイルを用いています。

●群馬大学重粒子線医学研究センター 群馬県前橋市

 床面積6,280㎡ RC造一部S造 地下1階 地上2階 工期2007/2 - 2008/10

 小型の普及型重粒子線治療装置国内第1号で群馬大学の敷地内にあります。安全性、機能性、環境との調和をテーマに設計をしました。エントランス上部の角の柱を無くし、自然採光を取り入れた開放的で明るい待合ロビーには木材を多用して温かみのある空間ができています。寒い地域なので躯体の外装に乾式工法でスペイン製のテラコッタタイルを用いた外断熱で、タイルの色は暖色系を採用し、周辺環境との調和に配慮しました。放射線遮蔽設計では掘削した土砂を遮蔽盛り土に有効利用しました。建物片側は住宅地に隣接しているため、圧迫感を無くすよう掘削した土砂を周囲に取り囲んでいます。照射設備のうちの遮蔽する躯体の部分はマスコンクリートを採用し、その上に載る管理部門は鉄骨造として軽くしました。管理部門の屋根の部分をスタッフのリフレッシュスペースとして屋上庭園を設けています。

●九州国際重粒子がん治療センター(SAGA HIMAT)佐賀県鳥栖市 

 床面積7,585㎡ RC造 地上3階 高さ26m 工期2011/2 - 2012/10

 民間としては初めて病院と隣接しない、重粒子線がん治療に特化した診療所です。装置と建物が一体となって粒子線施設としての機能がデザインされているという評価をいただき、2014年にグッドデザイン賞を受賞しました。新鳥栖駅前に立地し西側は住宅地、北側は神社といった周辺状況です。住宅地に配慮して高層部は東側に配置し、建物と住宅地の間にはグリーンゾーンを設けて一般の方にも開放しています。エントランスは鳥栖駅に近い南側、スタッフの出入り口、駐車場は北側、患者さんが利用するエリアは外光が入るポケットガーデンを設けて、これを中心に診察エリア、治療エリアを取り囲むような形で配置をしたことが特徴です。東側の高層部は雁行させ、さらに縦リブで分節し、ボリューム感を抑えています。巨大な建物の壁は夜間ライトアップして遮蔽盛り土も分割をする等、様々な方法で周囲への圧迫感の低減を図っています。外装は命の「きらめき」と時の「うつろい」をコンセプトに、時間や季節によって表情を変える「深いのき庇」「リブ柱」「杉綾模様の壁」「せっ器質タイル」など凹凸のある材料で表現しました。インテリアは白と茶色を基調にして木調のものを配し、来館者が直接触る腰壁、手すり、縦格子、フローリングの床等は天然の木を使い温かみのあるディテールを目指しました。スタッフエリアとなる2階は明るいフルハイトサッシを使用し、職員専用のラウンジ、ウッドデッキを設け外に出て気分転換ができるよう配慮しました。室内の床・天井と外のデッキ・軒天を連続する形とし広がりを演出しています。建築設計と遮蔽設計の融合によって管理区域である治療ホールにガラスのサッシを通してポケットガーデンの緑と採光を取りこみました。治療室の扉も遮蔽扉ではなく通常のスチール製の自動扉になるような計算をして、安全性、経済性の両立を図りました。安全の観点から、加速器室内の空調のダクトのダウンサイズを図り、換気、空調設備計画についてもできるだけコストダウンを図る工夫をしました。一部太陽光パネルも使用しています。

 まず2室の治療室でオープンして、3年で1,500名の治療が行われました。現在3室目となるスキャニング照射の可能な水平・垂直2ポートの治療室建設が進んでいるところです。


●大阪重粒子線がん治療施設 大阪府大阪市

 床面積7,500㎡ RC造一部S造 地上3階 高さ21.5m 工期2015/8 - 2017/9

 現在建設中の大阪重粒子センターは大阪城大手門の正面にあり、後ろに大阪国際がんセンター、隣に大阪府警本部、府庁舎がある都心の施設です。周辺の建物に石の材料が多く使われているので、周りに調和させるような石を使おうと考えました。埋蔵文化財が発掘された場所で発掘調査の際に残念石(大阪城築城時に運んできたが利用されなかった石)が発掘され、そのいくつかをランドスケープのところで使っています。コンセプトは"Patient First"。SAGA HIMATで好評だったので患者さんとスタッフのエリアをはっきり分けています。1階では患者さんがエントランスから入って、待合、診察、検査、治療とワンフロアーでまとまる構成にしました。1階エントランスは木を多用して安らぎを感じるようにしています。ロビーは狭さを感じさせないよう2層吹き抜けにして広がりをもたせる工夫をしました。この奥に、今後木が植えられてインナーガーデンという緑の空間ができる予定です。治療室に入る手前までは木質のシックな空間ですが、コントロールルームから先は明るく清潔感をテーマに徐々に感じが変わっていき、治療室は壁を曲面にして近未来的なデザインになっています。2階はスタッフのエリアをワンフロアーにまとめることで使いやすくしています。3階には大阪城公園を望む役員室・ラウンジを東面に設けています。大阪城を眺められるように横5mの巨大な窓を配し、和の雰囲気が感じられる空間にしました。加速器室は内装が完成して装置の搬入が始まったところです。

講義風景 河内清光 主査

 講義終了後、河内主査より、今年度をもって本施設研究会主査を遠藤真広氏(医用原子力財団常務理事)と交代する旨挨拶がありました。また、遠藤氏からは、本研究会を今後も継続・発展させていきたいと思うので、引き続き参加・協力をお願いする旨挨拶がありました。



「平成28年度粒子線がん治療等に関する施設研究会」第2回研究会


  「平成28年度第2回施設研究会」は平成28年12月17日(土)社会医療法人禎心会
札幌禎心会病院(北海道札幌市)にて陽子線治療センターの見学会として開催し、建設・設計会社、装置メーカー等から21名の参加がありました。


 当日は、はじめに晴山雅人先生(札幌禎心会病院 放射線治療センター センター長)から講義があった後、陽子線治療センターを見学させていただきました。

 札幌禎心会病院は札幌駅から北へ約3.3㎞のところにあります。本館と陽子線治療センターの2棟から成り、外観は美術館のように白が美しい建物です。陽子線治療センターは敷地面積2,093.50㎡、延床面積2,650.71㎡、地上4階建ての建物で3階の渡り廊下で本館とつながっています。1階にサイクロトロン、3階に回転ガントリー照射装置と治療室1室を有し、その間を縦にビーム輸送装置が存在する上下配置式陽子線治療システムで構成されています。敷地面積を節減できると同時に建屋空間を大幅に縮小させ、同一建物内で陽子線治療およびリニアックによる従来の放射線治療を行うことができます。将来的には回転ガントリー照射装置およびその建屋を増設して陽子線治療室を2室にすることを考慮した世界初の設計となっています。多目的照射ノズルでは、拡大ビーム法とスキャニング法両方の照射が可能で、ハードウエアの交換なしに短時間で切り替えることが可能です。治療室内に診断用自走式CT(インルームCT)を配置し6軸自動制御ロボット寝台を共有することでコーンビームCT画像よりも解像力が優れた3次元画像による高精密度画像誘導システムを有してアダプティブ治療ができます。


 


 札幌禎心会病院では放射線治療に力を入れ、高精度画像放射線治療装置リニアック「ノバリスSTx」を道内で初導入しました。同装置は3種類のX線エネルギーで多方向からのX線を照射することができます。さらに、複雑な形状のがん病巣に対して、2.5㎜の世界で一番薄いマルチリーフコリメータを用いてがん病巣のみを照射することが可能です。これらの特性をいかし、高度放射線治療の回転強度変調放射線治療(VMAT)、強度変調放射線治療(IMRT)、脳定位照射(SRT)及び体幹部定位照射(SBRT)をより短時間で高精度に行うことができます。加えて、治療装置に付属したCT装置と治療室内に設置した2方向のX線撮影装置(ExacTrac 6D Systems)によって、がん病巣や周辺の重要な臓器の位置や定位、変形を画像解析装置で解析し正確に照射することができます。また、回転IMRTを導入し、従来のIMRTではリニアックを固定した状態で照射していたのを、回転させながら照射することにより治療時間を大幅に短縮し、加えて、より腫瘍形状に一致した照射ができるようになりました。旧「禎心会病院」は脳神経外科を中心に開設していましたので、特に頭部に特化する治療を目指して、このような機器を導入しています。


 


  陽子線治療の先進医療適応疾患における医療費は、290万円程度で個人保険の先進医療特約などに加入している場合は個人保険から支払いができますが、加入していない場合は個人負担となります。ただし、混合診療が認められており、陽子線治療以外の医療費は健康保険が適応されます。また、今年4月には小児腫瘍に対する陽子線治療と切除非適応の骨軟部腫瘍に対する重粒子(炭素)線治療が健康保険適応となり、医療費は2,375,000円となっています。さらに、個人負担割合(3~1割)および高額療養費制度が適用され、自己負担額が大きく軽減されます。一方、多くの疾患が引き続き先進医療の適用となり、保険導入のための評価に足りる、さらなるデータの蓄積および解析が各施設でなされています。
 本施設は、2013年設計が開始され、2014年7月1日に陽子線棟が着工、2015年10月31日に竣工いたしました。この間、2015年6月サイクロトロンBT据付、同8月20日ガントリー、照射系据付等を行い、2016年1月6日よりビーム調整開始し、11月29日、陽子線治療(ワブラー法)開始に至っています。なお、スキャニング法のコミッショニング開始は来年3月からを予定しております。



【これまでの主な活動内容】

開催日・会場

事業内容

報告書

施設見学会

平成28年06月04日

一般財団法人脳神経疾患研究所附属総合南東北病院(福島県郡山市)

施設見学会

平成28年03月10日

国立研究開発法人 放射線医学総合研究所(千葉県千葉市)

講演会

平成28年02月05日
フクラシア東京ステーション

「米国における日立の粒子線治療施設普及状況」 
(株式会社日立製作所 藤崎雄滋郎 氏)
「加速器BNCTの普及状況」 
(筑波大学 熊田博明 氏)

施設見学会

平成27年10月16日

一般財団法人津山慈風会 津山中央病院(岡山県津山市)

講演会

平成27年02月09日
フクラシア東京ステーション

「粒子線治療防護に関するICRP Publication」 
(放射線医学総合研究所 赤羽恵一 氏)
「世界の重粒子線がん治療施設の現状と今後の見通し」 
(放射線医学総合研究所 北川敦志 氏)

施設見学会

平成26年11月10日

神奈川県立がんセンター (神奈川県横浜市)

施設見学会

平成26年06月03日

京都大学原子炉実験所 (大阪府泉南郡熊取町)

講演会

平成26年02月05日
日本橋サンスカイルーム

「粒子線治療施設の遮蔽計算」
(高度情報科学技術研究機構 仁井田浩二 氏)
「粒子線治療施設における放射化物」
(放射線医学総合研究所 米内俊祐 氏)

施設見学会

平成25年10月22日

北海道大学陽子線治療施設(北海道札幌市)

施設見学会

平成25年05月10日

九州国際重粒子線がん治療センター(佐賀県鳥栖市)

施設見学会

平成24年11月13日

慈泉会相澤病院陽子線治療センター(長野県松本市)

施設見学会

平成24年02月17日

名古屋市立西部医療センター(愛知県名古屋市)

施設見学会

平成23年12月04日

財団法人 メディポリス医学研究財団 がん粒子線治療研究センター
(鹿児島県指宿市)

講演会

平成23年11月07日
日本消防会館

「国立がん研究センター東病院の陽子線治療施設運用について」
(独立行政法人 国立がん研究センター東病院 西尾禎冶 氏)
「兵庫県粒子線医療センターの陽子線・炭素線施設運用について」
(兵庫県粒子線医療センター 須賀大作 氏)

講演会

平成23年07月25日
日本消防会館

「PTCOGの歴史」(財団法人 原子力安全技術センター 河内清光 氏)
「粒子線治療と歩んだ30年と今後の展望について」
(元 独立行政法人放射線医学総合研究所 辻井博彦氏)

研究会

平成23年03月03日

放射線医学総合研究所重粒子医科学センター新治療研究棟の視察
講演 「粒子線治療施設の放射線安全管理システム―インターロックシステム、モニタリングシステムについて-」

講演会

平成22年08月23日
日本消防会館

「2025年における日本の高齢者肺癌の診療戦略 -放射線と外科の役割変化-」
(放射線医学総合研究所 宮本忠昭 氏)
(放射線医学総合研究所 飯沼  武 氏)
「重粒子線がん治療等の先進医療の医療経済的評価」
(東京医科歯科大学 川渕孝一 氏)

施設研究会

平成22年05月07日

福井県陽子線治療センター(福井県福井市)

講演会

平成21年11月19日
日本航空会館

「重粒子線がん治療の現状」
(独立行政法人 放射線医学総合研究所 鎌田正 氏)
「PTCOG(ハイデルベルク開催)への参加報告」
(独立行政法人 放射線医学総合研究所 北川敦志 氏)
「医療用加速器へのエネルギー貯蔵装置の適用について」
(国立大学法人 筑波技術大学 佐藤晧 氏)

↑ページTOPに戻る